発表についてのご案内

学術集会開催にあたってのご挨拶

第6回学術集会 実行委員長
高山 喜晴 

この度、本学会の第6回学術集会を茨城県つくば市のエポカルつくば(つくば国際会議場)で開催させていただくことになりました。

皆様ご存じのように、ラクトフェリンは多機能タンパク質であり、抗がん作用・骨代謝改善効果・創傷治癒促進・脂質代謝改善効果など「鉄結合性の生体防御タンパク質」という古典的な概念を超えた多彩な機能が発見されています。このようなタンパク質の機能解明と有効利用を図るためには、 医学・歯学・農学・工学という既存の分野の枠を超えた取り組みが必要です。

2004年に開催された第1回ラクトフェリンフォーラムから通算して第6回となる今回の学術集会では、ラクトフェリン受容体の一つであるLDL受容体関連タンパク質(LRP)の構造と機能について、テキサス大学のJoachim Herz教授に特別講演していただきます。また、「ラクトフェリンの医薬品としての利用を考える」をテーマに、試験研究に用いるラクトフェリンの標準化と、修飾による機能強化についてシンポジウムを開催します。また、最新の研究成果の発表の場として一般演題を募集し、この中から学会賞の選考を行い、受賞者の顕彰を行うことで、次の世代のラクトフェリン研究者の育成を目指しています。

今回の学術集会の開催地となるつくば市は、2005年につくばエクスプレスが開業して以来、東京方面からのアクセスの利便性が向上し、沿線の開発が進行中ですが、研究学園都市らしい施設や建物の傍らに古くからの茨城の田園風景が展開しているのが特徴です。古いものと新しいものが混在したつくばの地で、様々な機能が混在するラクトフェリンというタンパク質について語り、交流を深めていただきたいと思います。皆様のご参加を心よりお待ちしています。