理事長あいさつ

理事長就任挨拶

日本ラクトフェリン学会理事長
高山 喜晴
農業・食品産業技術総合研究機構

この度、島崎敬一先生のあとを受けて、本学会の理事長を務めさせていただくことになりました。

日本ラクトフェリン学会は、2000年に設立されたラクトフェリンフォーラムを前身とし、2010年に現在の学会組織に移行しました。これまでに、ラクトフェリンフォーラム時代を含めまして9回の学術集会を開催するほか、国際食品素材/添加物展・会議(IFIA/HFE)でのラクトフェリン学会セミナーの開催、ニュースレターの発行、学会賞(津田賞・冨田賞)の授与など、ラクトフェリン研究者に有用な情報を提供し、研究を鼓舞する活動に努めて参りました。1999年に島崎先生、2015年に津田先生が大会長となり、札幌と名古屋で国際ラクトフェリン会議が開催されるなど、日本はラクトフェリン研究の中心を担う存在であります。

残念なことに、科学における我が国のプレセンスは、低下する傾向にあります。研究環境の悪化や研究者の減少などにより、研究のアウトプットは量的にも質的にも危険な状況にあると言えます。この中にあってラクトフェリン研究、乳の機能性研究をどのように発展させていくか、次世代を担う研究者をどのように発掘していくか、そのために本会が何をなすべきかを真剣に考える時期にあると思われます。

厳しい状況ではありますが、今後も我が国のラクトフェリン研究が光彩を放ち続けるために、会員・賛助会員の皆様におかれましては、本学会の活動へのご協力を宜しくお願い申し上げます。